ウチコジ

脳障害をもつ当事者と家族の心とからだの健康をつくる、健康・栄養情報 & ワークショップ

からだの健康

ロキソニン、アスピリン、気軽につかっていませんか?


頭痛、生理痛、肩こり、腰痛…
痛みはじめると、もうほかに何も手につかない。
すぐにでも消えてほしい。

そんなときお医者さんが処方してくれたり、ドラッグストアでも勧められたりするのが救世主ロキソニン。
痛みがすーっと消えて、もとの生活に戻れる。
これぞ薬、これぞ求めていたもの。

うんうん、耐え難い痛みから救ってくれる薬があるって、本当に現代医療に感謝です。痛いときは薬に頼ったっていい、頼ればいい。そして、痛みがすこしひいたら、ちょっと立ちどまって考えましょう。

ロキソニンは病を治さない

ロキソニンをつかうと痛みが消えるから「治った!」って思いますよね。ところが、実はちがうんです。ロキソニンがやっているのは、痛み物質(プロスタグランジン)がつくられるのを邪魔するだけ。

体だってやみくもに痛み物質をつくりだしているわけではありません。この痛み物質には血管を拡げたり、血管を通り抜けやすくすることで、白血球のはたらきを応援する作用もあります。

痛みは病ではなく、病にたいする体の反応です。なんらかの根本原因があるからこそ、痛みがあるわけなんですね。ロキソニンは根本原因は治さず、とりあえず痛みだけはとりさるという応急処置のお薬です。

ロキソニン使用の注意その1 根本原因をしっかりさがそう

痛みと胃腸、どっちを選ぶんだ

「痛みをとってほしいんだったら、その胃腸を差し出せ!」

と、そこまではいきませんが、ロキソニンで痛みをおさえるとき、胃腸で同時におこっていることもぜひ知っておきましょう。

まず、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)とよばれるロキソニンやアスピリン、バファリンをつかうことによって、腸内細菌のバランスが変わることが最近の研究でわかっています。

[参照]

The Influence of Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs on the Gut Microbiome – PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26482265/

だから、ロキソニンなどをつかうときには乳酸菌サプリをセットでとる。これがひとつめのポイント。

(だからってヨーグルトを買ってこないでくださいね。ヨーグルトは腸によい食べ物ではありません。)

また、ロキソニンがとめる痛み物質をつくっている酵素(COX)は、一方で胃腸や腎臓、肝臓の粘膜を維持する酵素でもあります。そのため、ロキソニンをつかうということは、痛みもとるけど、同時に胃腸を弱めていることにもつながります。

ロキソニンに添付されている副作用の欄を見てみてください。胃部不快感、腹痛、吐き気・嘔吐などありますね。「NSAIDs潰瘍(NSAIDs薬による胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)」なる言葉も、最近よく聞くようになりました。

[参照]

Microbiota Plays a Key Role in Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug-Induced Small Intestinal Damage – PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28052268/

NSAIDs潰瘍~ロキソニンなど何気なく飲んだ痛み止めが一大事に|Qlife痛み
http://www.qlife.jp/pain/news/story354.html

なので、
ロキソニン使用の注意その2 同時に胃腸をまもる対策もとる

栄養療法で胃腸の粘膜保護といえば、水溶性食物繊維とグルタミンがまず思い浮かびますが、長くなるのでそこらへんのお話はまた別の機会に。

どちらにしろロキソニン、アスピリン、バファリンは、長期にわたってつかう薬ではないということ。その効果が高いだけに頼みの綱になりがちですが、どうぞ気をつけて。