ウチコジ

脳障害をもつ当事者と家族の心とからだの健康をつくる、健康・栄養情報 & ワークショップ

脳損傷

便秘・下痢のこじらせ、実は脳から(1)


脳損傷の人知れぬ後遺症

世間にあまり知られていない、脳損傷の後遺症があります。

いいえ、
高次脳機能障害のことでも、
嗅覚の異常でも、
光への過敏さでもありません。

それは便秘や下痢などの胃腸障害です。

便秘や下痢に、一般的によいとされている乳酸菌をとっても、食物繊維を多めに食べても、いろいろな薬やサプリを試してみても、どうしても胃腸症状が改善されない方。

それは、あなたの食生活や胃腸の機能が問題ではないのかも。
傷ついてしまった脳からの指令が、胃腸にうまく届かなくなったことが根本の原因かもしれません。

[参照]

Lower Bowel Dysfunction Following Acquired Brain Injury: A Challenge During Rehabilitation – PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30688702/

司令官(脳)からの命令がない

さて、では便秘や下痢にならない、正常な「胃腸の動き」とは具体的になんでしょう?口から食べ物が入ってくると、実にいろいろなしくみが同時に連携して働きます。

まず、食べ物が胃に入ってくると、
1. 胃の入り口と出口がしまる
2. 胃液が分泌される
3. 胃の蠕動運動で食べ物が分解される

胃でひととおり食べ物の分解がおわったら、
4. 胃の出口がひらき、食べ物が十二指腸に押し出される
5. 消化酵素が分泌される
6. 腸の蠕動運動で消化される

これらすべての工程がうまく機能してはじめて、正常な消化が完了します。(そしてここでは省いていますが、腸内細菌の助けももちろん必要です)

はい、そうです。
これらすべての工程について命令を出しているのが、脳なのです。

脳といっても、おなじみ前頭葉もあれば、中脳、小脳、いろいろな部位がございます。胃腸に命令を出しているのはどこなのでしょうか?そして、腸への対策が無意味なのなら、いったいどんな対策をしたら不快な症状とさよならできるのでしょうか?

次回は、脳で実際に命令を出している胃腸の司令官、迷走神経について続きを書いていきたいと思います。

こちら↓の関連記事では、炎症の観点から脳と腸の関わりについて説明しています。よかったら、どうぞ。