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脳障害をもつ当事者と家族の心とからだの健康をつくる、健康・栄養情報 & ワークショップ

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脳損傷で腸に不調がでるのはなぜ?


ご存知でしょうか。
脳に損傷を受けたとき
腸の細胞もぼろぼろと
剥がれおちている
ことを。

脳の炎症が腸にひろがる

脳外傷でも、脳出血でも、脳梗塞でも、
脳に損傷を受けると、
脳内で炎症がひろがります。

そのときにつくられた炎症物質は、
脳とからだをつなぐ迷走神経をつたい、
腸内にもたどりつきます。

すると今度は
腸で炎症が起き、
腸の絨毛がはがれたり、
消化酵素の分泌がわるくなったりして、
腸の機能もわるくなる
というメカニズムです。

修復されないままの腸

腸へのダメージは、
脳損傷を受けてから
数分程度で始まります。

腸の絨毛の上部から
細胞がぼろぼろとはがれおち、
だんだんと絨毛が破壊されていきます。

その後長い長いあいだ、
人によってはずっといつまでも、
その人はこわれた腸のままで過ごします

栄養不良で疲れ、精神不安定に

腸がこわれたままだと、
せっかく口から入れた栄養も
吸収されないまま
出口まで素通りすることがふえます。

いくら栄養のあるものを食べても、
体に吸収されないので、
エネルギーが作れず
疲れやすくなります。

また脳の神経伝達物質も、
食事でとったタンパク質や
ビタミンをもとにつくられています。


栄養吸収がわるくなると、
神経伝達物質の材料も不足するため、
精神的に不安定になりがちです。

さらに、
ほうっておくと今度は逆に、
腸から脳のほうへ炎症がまわっていきます。
頭がぼおっとしたり、
判断力が低下したりなど影響が出ます。

この悪循環は早い段階でおさえたいものです。

高次脳機能障害者の方の多くが、
消化不良や下痢、便秘などの
お腹の問題を抱えています。
それは決して、
脳損傷と無関係ではありません。

腸を治すには脳から、
脳を治すには腸から。

両方をケアすることで相乗効果が望めます。

[参照]

Alterations of intestinal mucosa structure and barrier function following traumatic brain injury in rats.
The bidirectional gut-brain-microbiota axis as a potential nexus between traumatic brain injury, inflammation, and disease.
(PDF) Traumatic Brain Injury and the Effect on the Brain-Gut Axis