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ホルモン 注目記事

脳外傷者の54%にホルモン異常


脳外傷のホルモン分泌調査

イタリアの大学の研究者たちが、
50人の脳外傷経験者のホルモン分泌を調査した結果です。

[参照]

Occurrence of pituitary dysfunction following traumatic brain injury

脳外傷経験者に、
下記のようなさまざまな
ホルモン分泌異常が見つかりました。

低ゴナドトロピン性の性腺機能低下 14%
甲状腺機能低下 10%
プロラクチン低下 8%
プロラクチン上昇 8%
インスリン様成長因子低下 14%
部分的な成長ホルモン低下 20%
重度の成長ホルモン低下 8%

全体の54%
ホルモン分泌器官である
下垂体の機能不全がみられたそうです。

下垂体は、脳の下にぶら下がる小指の先ほどの大きさのホルモン分泌器官

ちなみに、
MRIで下垂体に異常が見つかったのは
50人中2人だけでした。
分泌異常があっても、
MRIでは見つけにくいのかもしれません。

成長ホルモンの低下

この結果の特徴的なところを
ピックアップすると、
成長ホルモンの低下
特に目立っているのがわかります。

「部分的」と「重度」を合わせると
全体の28%で成長ホルモンが低下しています。
一番大きく影響を受けているホルモンです。

成長ホルモンの役割

成長ホルモンは、
骨や筋肉の合成を促進する
ホルモンです。

その名前から、
成長期に活躍するホルモンだと
思われがちですが、
成人してからも非常に重要な役割をもつ、
代謝に関わるホルモンでもあります。

主に、脂肪を分解したり、
コレステロールの取り込み
促したりしています。

そのため、成長ホルモンが出なくなると、
LDL-コレステロール
中性脂肪
の増加の原因になります。

動脈硬化→心筋梗塞、脳卒中などに
つながっていきます。

成長ホルモン低下の症状

成長ホルモンの分泌が
低下している人には、
このような症状がでる可能性があります。

・太ってきた
・筋肉量が減った
・骨が弱くなった
・疲れやすくなった

このような症状があっても、
もちろんすべてが
成長ホルモンの減少によるもの
とは言い切れません。

しかし、
高次脳機能障害をもつ人の
身体症状を考えると、
納得できる部分も大いにありますね。